書籍・雑誌

2004.10.21

エマ・ヴィクトリアンガイド

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 ヴィクトリア朝ロンドンを舞台に身分違いの恋を描く、森薫『エマ』。
 本編もいいのですが、世界を理解するためのガイドブックまで出てしまいました。「そこが大事なんです!」という精神で貫かれております(笑)。

(2004.8.29記)

【2004.10.22追記】
 関連リンク
伯爵夫人の昼食会 『エマ』本編著者森薫氏のサイト。
murakami rico's website 『ヴィクトリアンガイド』の圧倒的なテキストを担当されたライター村上リコ氏のサイト。「ヴィクトリアンガイド補遺」とか、この夏に森薫氏とともに取材旅行に行ってきたレポートがある。
英國戀物語エマ 公式ページ 2005年春アニメ化。2004.10.8より確認。
空間コミックビーム:『英國戀物語エマ』 「関心空間」内にコミックビームのサイトがある。こちらは森薫担当編集大場渉氏の一項目。リンクを辿ると「森薫:エマ」の項目もある。
「エマ」支援FLASH
「読書日記」内書評。ウチよりももっとちゃんと解説が付いています。

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ARIEL読本

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 本編全20巻、遂に完結。本書はその副読本です。
 鈴木雅久氏による美麗な装画とのコラボレーション。SFをビジュアルで売る走りだったけれど、笹本祐一氏の筆致は本当に魅力的。宇宙・メカ好きうんちくがしっかりありの展開には毎回楽しませてもらいました。完結するからってやっぱり肩に力が入っていないところがいい。
 本読本には書き下ろし後日譚や未収録短編、インタビューや設定裏話等収録。本編おもちの方は必携ですね。

(2004.9.20記)

【2004.10.22追記】
 朝日ソノラマNewsOnlineARIEL読本発売記念「ARIEL Q&A」が!

 「今回、誌面の都合で収録できなかった「読者から著者・笹本祐一への質問」をここに掲載。」
 「とかいいつつ、すぐ続きの番外編を書いているわたし。」
 …ってアンタ。

 関連リンク
笹本祐一作品資料館
「国産ロケットはなぜ墜ちるのか」 松浦晋也×笹本祐一対談(bk1アーカイブス)
前掲書の「読書日記」内まじめな書評

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コンプリート・ロボット

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 映画「アイ,ロボット」のおかげで出版できたのか、アイザック・アシモフのロボットもの中・短編集がついに登場。
 長編以外はだいたいこれで網羅できるのかな?これまで単著としては訳されておらず「ロボット集成」などとして紹介されてきた。収録短編の多くが文庫になっているが、入手困難な文庫や、ここにしか収録されていない作品もある。
 自分としては、「ミラー・イメージ」が嬉しい。なきサンリオSF文庫で訳されていたが、古本で入手したものの高かったしもったいなくてあまり開いていなかった。「銀河帝国興亡史」に連なる(連なってしまった)ロボットもの長編シリーズの名コンビがわずかにいま一度まみえることができたエピソードなので、欠かせないのである。

(2004.10.19記)

【2004.10.22追記】
 関連リンク
アシモフの銀河百科事典・縮刷版
【2005.1.20追記】
ミステリー・推理小説データベース Aga-Search内「アイザック・アシモフ」の項。ページ下に参考文献も挙げているが、著作一覧を網羅。

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2004.10.22

bk1アーカイブス

菅谷明子インタビュー 新世紀のメディア・リテラシーへ

岩波新書『メディア・リテラシー』が評判だ。著者の菅谷明子氏はアメリカ在住のジャーナリスト。11月中旬から約1ヶ月、日本に帰国されている。毎日のように講演会や研究会をこなされ、メディア・リテラシーやカルチュラル・スタディーズについて語られている。ビーケーワンでは、帰国して間もない菅谷氏に立教大学社会学部の野村ゼミに来ていただいて、メディア・リテラシーの現状と未来をうかがった。

 菅谷明子氏といえばニューヨーク公共図書館やビジネス支援で著名な方と思っていたが、海外から帰ってすぐにこんな本を出していただなんて知らなかった。
 bk1.jpも3月の話だというし、アカンなあ。「bk1アーカイブス」も同じサイトの中に設けられた過去のbk1の特集記事を集めたもの。

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2005.01.05

『グリーン・レクイエム』講談社文庫

 年末年始にわが家を訪れた家族が、実家から自分の本をもってきた。
 それがなぜか、講談社文庫版『グリーン・レクイエム』だった。
 自分の蔵書は西日が当たる位置に書架が面していたことが多かったためにほとんど書店カバーを付けているので、「これ、返すってさ」と言われたときは何かといぶかしんだ。

 この薄い文庫本、コートのポケットに気軽に突っ込んで出勤。途上車中でひさしぶりに小説を読んだ。
 最近は座れても眠れもしないくせに、いらいらして何もできないで下車駅を待つことが多い。モバイルPCや堅い本なんか用意しているのも悪い。
 本当にひさしぶりに、日本語が普通に頭に入ってきた。背伸びしすぎなんだよ。疲れてるくせに。

 「グリーン・レクイエム」本編は新井素子の世界に入っていく最初の作品としては気恥ずかしい覚えがあるので、同文庫所収の短編「週に一度のお食事を」と中編「宇宙魚顛末記」から開く。短編はユーモアに満ちたアイデア小説なので、微苦笑。なるほど星新一風か。
 「宇宙魚顛末記」は、軽い鬱、気が狂いそうになる非常識でいっぱいいっぱいの連中ががんばっている情景が心に沁みたなあ。「生きるのやっぱり好きだ」とかさ。「死ぬ前にやりたいこといっぱいある」とか。所収三篇で一番好きかもしれない。

 新井素子の「えっと、あと書きです。」と解説「新井素子タイプ」(秋山協一郎)に進む。新井素子の文体は、いまじゃやはり違和感があるけれど、感情移入のしかたが昔よりも意識的にできるようになったかもしれないと思う。
 『星へ行く船』だとかのシリーズは、読んでみようかと思ってそのままになっている。今のところちゃんと読んだことがあるのは、あとは『…絶句。』だけ、だ。

 で、さっき「グリーン・レクイエム」の最後を読み終えた。
 内容は略(定番は定番のSFなので、読んでくださいませ)。
 そして、これはこれで完結しているけれど、続編たる『緑幻想 グリーン・レクイエムII』も読みたくなる。

 というのも、秋に帰省したときに、高校までの蔵書の整理を強いられて、出てきたのがソフトカバー版『緑幻想』、これに装丁を合わせてあとから出た『グリーン・レクイエム』ソフトカバー版。それと今回の同文庫版だったのだ。
 ソフトカバー版の2冊セットを見て気づいたのだが、装丁(表紙絵)が高野文子だってこと。彼女の『るきさん』を知ったのは就職してからで、ほんといまさらなんだけど。
 で、そういえばと思って今回、文庫版『グリーン・レクイエム』の表紙も見てみたら…高野文子だった。この文庫版の絵の方が好きだなあ。

 ブログに書くか、と思ってwebを検索してみたら、まず、新井素子研究会がヒット。やっぱりたくさんファンがいるもんね、網羅的な内容のサイトのようだ。
 次に、bk1とAmazonで検索してみたら、なんと。

 『緑幻想』も文庫化されてるのか!?
 これは見落としていた。

 最近、講談社文庫をずっと探しているんですが、意外に手に入らない(佐藤さとるのコロボックル物語とか、松谷みよ子のモモちゃんとアカネちゃんのお話とか)。
 『緑幻想』の新品はなかったので、Amazonの中古書店で配送料含め500円もかけて注文してしまいました。ただただ文庫版のカバーイラストが見てみたいだけなんですが…。読みたかったのと揃えたかったのもあるかもしれない。

【2005.1.28追記】
 アクセス解析から新井素子のページを繰っていたら、Wikipediaの項目に至りそこから、久美沙織の書いたライトノベル創世記のページに辿り着いた。このなかに、氷室冴子と並び新井素子が採り上げられている(ちなみに氷室冴子は読んだことないっす)。
 この創世記がまた、本になっていたのも知らず、書評は読書日記:コバルト風雲録に出ていた…。
 新井素子のいまのライトノベルに至るまでの影響、位置付けは上記、ご覧になるとよろしいかと。

 しかし探索途上に出てきた久美沙織著作一覧を見ると、ドラクエのロト三部作の前の時代、『ドラゴンクエスト 精霊ルビス伝説』を手がけているんだが、久美沙織ファンとしては「なかったこと」になっているんだろうか?すんません、久美沙織は自分はそれで初めて知りました。エニックス公式小説にしてはロト三部作はひどい出来だと思ったけれど、ルビス伝説の方は悪くなかったっすよ。以後エニックス公式ドラクエ小説はほかにも手がけているんだが…(Wikipediaの項目にはありましたね)。ゲームのノベライズはともかく、「ルビス伝説」は久美沙織のオリジナル色が強いんじゃないかなあ。それまで出ていたドラクエエピソード集に出てきていたルビス関連の話題がパアになっていたし。

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2005.01.09

『緑幻想』講談社文庫と高野文子

 Amazonの古本屋さんに頼んだのだが、届くのは早かった。

 表紙を見て、『グリーン・レクイエム』文庫版とは揃わないナアと思った。高野文子の軽やかさは潜めている。絵に見覚えはないのだが、描かれた像はソフトカバー版と同じ姿勢。
 中身も読み始めてみたが、「文庫版あとがき」で著者本人が苦労したと書いているとおり、サラッと読める感じではない。けっこう入り組んだ物語だったような気がする。
 「グリーン・レクイエム」の重さも、文庫版表紙の軽やかさがあるから中編として救われているのではないかな。ネット上のどこかで読んだ感想の通りだと自分でも思った。

requiemgensou われながらバカねえと思うけれど、Googleのイメージ検索で「グリーン・レクイエム」と入れれば、すぐに表紙を見ることができたのだった。
 ココログで画像貼り込みが新仕様になって物議を醸しましたが、当ブログでも初めて貼り込んでみました(ヘルプの手書きへなちょこ具合もgood!)。うっかり標準でサムネイル化してしまったのでかえってボケボケ…と書いてアップしてから表示をチェックしようと何度も読み込みかけるがものすごく重い。何が悪いんだよ〜。少しいじってみたので見られるようになったかな。

 高野文子さんと『緑幻想』ソフトカバー版(愛蔵版らしい)装丁のことはちょっと検索したくらいではよくわからなかった。
 本人のホームページではなく、ファンサイトがひっかかってきた。「ことりのうた」。もとけん(新井素子研究会)同様、網羅的な著作一覧がある。
 そういえば、高野さんは先の記事のコメントで触れた、佐藤さとるのコロボックル物語の世界でひとつ話を書いておられる。『棒がいっぽん』所収の「東京コロボックル」である(紹介はこちら)。高野文子の本数冊をまとめ貸しされたおりに、初めて見つけたときは嬉しかった。ご存知なきコロボックルファンにはぜひお読みいただきたい。
 佐藤さとるのページとしては佐藤さとるWEBが著者公認サイトとしてすぐひっかかるけれど、今回「東京コロボックル」で探したら、小さな国への道しるべというページを見つけた。

 あとまあ、今回わかったこと。
・新井素子の本は絶版品切も多いという声。普通だろうけど。
・遅ればせながら復刊ドットコムに登録。『アシモフ自伝』にさっそく追加投票。
・ネット上の本屋さんもいろいろありますな。こんなの初めて見た。

【2005.1.28追記】
 Googleで「緑幻想」や「グリーン・レクイエム」と検索すると、電子書籍版へのリンクが上位にありますね。
 MacユーザでかつPDA使ってないので、縁はありませんが、なるほどなあと思いました。

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2005.02.20

「法の解釈と文学の解釈」

 まだ大学院大学などということばもなかった頃、自分は法学部に入りました。
 教養教育が残っていて、専門教育が2年では足りないといわれていた時代。
 そこで法学部は、1年生を対象とした「プレゼミ」というものを始めたのでした。教養部時代に、法学の専門教育の一端を経験してもらおうという。指導は学部の先生が担います。
 その中にあって、見るからに破天荒だなと思ったのが、「法の解釈と文学の解釈」という、この標題。
 これが、自分と憲法、法哲学との出会いでした。

 このプレゼミ、希望参加人数は少なかったのです。
 せっかく法学部に来たんだ、専門教育の洗礼を早く受けたいじゃない?ほかのプレゼミに参加した諸君の気持ちはそういうことだったらしい。
 参加要件に課題が課され、「テーマに沿った内容の文学についての感想を提出しなさい」。参加人数は少なかったので、全員に参加が認められました。
 人数は当初5名。先生の評判、人柄を知る上級生が、「単位なしでもいいですから」と参加を申し出てきました(というより、自分が先輩に話してみたらオレもワタシも、ってなっちゃって)。結局、5−1+5で、9名になったのかな。実際に参加していた人数は、常時1年生の固定4名と、上級生が2〜3名(上級生はほかに講義等々もあったから)。
 先生の研究室でお茶を飲みながら、和気あいあいとした雰囲気でした。

 何をしたって、「読書会」なんですよ。
 ルールは、「テキストに書いてあることを元にして議論する」。反論したり、同意するにしても、「ここに○○と書いてあったから、自分は××と考える」とやるわけです。
 そういう訓練を一年間積んだあとで、最後に先生が「法の解釈と文学の解釈」というタイトルで講義をしてくれました。
 楽しかったし、知的興奮に満ちていました。そこでできた友達は今でも友達です。

 読んだ本は、以下。皆が最初に課題で採り上げた本と、先生が選んだ本です。
 ・プラトン『ソクラテスの弁明』
 ・エンデ『モモ』
 ・トールキン『指輪物語』
 ・カミュ『異邦人』
 ・ディケンズ『クリスマス・キャロル』
 (もう一編くらいあったかもしれません)

 最後の講義で、先生は、ドゥオーキンの解釈理論に連なる話題を提示してきました。まあ、初学者向けなのでサラッとではあったのでしょうが、だからと言ってバカにはしないぞ、という気持ちでいてくださったのです。
 しかしまた、復習として例題に使ったのが、プリンセス・プリンセスの「Diamonds」(もう一曲あったように思うんだけど、忘れちゃった…くやしーい)。でも―。
 ああこれが「解釈」ってことなんだ。解釈という営為をみんなでしていく、解釈を論じていくってことなんだ。
 文学の解釈を垣間見た上でそこから、法の解釈の世界に進もう。法の解釈だって、ちゃんとルールを踏まえれば特殊なことじゃないんだ。
 なんだかみんな、異常に興奮しましたね。

 その後、読書会は断続的に続きました。
 秋に読んだ『異邦人』は当時、「いろいろな読みができるね」「また10年経ったら読んでみようよ」と言って約束したのに、もう15年が経過しようとしています。このまんまじゃO・ヘンリーの「20年後」になっちゃうな。
 先生とは、この秋に会ってきました。6、7年ぶりだねと言われました。でも二人とも、変わっていなかった。昨日まで一緒だったかのように、議論始めちゃって。嬉しかったです。

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 ここで本文は終わりますが、終わっちゃうと格好いいんですけれども。

 補足。この先生には学生時代、公私共に一番お世話になりましたが、法律学の解釈方法論に関する理論的基礎は別の先生に師事しました。ドゥオーキンの「平等な配慮」と、これに関する議論には非常に共感を得ていますが、自分は、解釈理論としては別のところ、もっとシンプルなところに立脚しています。

 補足その2。この記事を前後のシリーズに挿入したのは理由があります。

 テキストはそれだけでは情報足り得ないこと。
 テキストが読まれ、解釈されるということ。
 その解釈は読み手によって異なり、解釈共同体の中で論じられることが大切だということ。

 こんなことは、大学一年生でもわかることです。
 そして、法学として大事なのは、その解釈の結果としてのコンテンツと、法学なら法学独自の解釈の方法論。
 それを、その後の学部で意識しながら学ぶ、前段階のステップとしての"プレ"ゼミだったんだから。
 「読む」ということがどういうことなのか。「情報」を考える人はよく考えてみた方がいいと思うのですよ。

 さらに蛇足。
 上の「法学として大事なのは…」という文章と対比して考えてみてください。
 図書館・情報学は、まさに「情報」とコンテンツとの関わりを一般的に論じうるはずの学問領域であり、そのための方法論が問われているはずです。
 そうあってこその個別の応用・実践領域たる法学なり、方法論としての法情報学だと思うんですね。

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2005.03.12

年度末を前に、ここでちょっと振り返る

 長文の連続、なんか肩に力が入りすぎているのかもしれない。
 3月前半にあったことなど、短い備忘をパラパラと。

 『夏子の酒』関係のCDを入手。以前紹介したサントラは主題歌がShort Versionしか収録されてなかったので、集めていたら集まってしまった。熊谷幸子のシングルCD『風と雲と私』と、同曲収録のアルバム『Poison Kiss』。それに、岩男潤子のイメージドラマCD『夏子の酒』も手に入った!…ちなみに全部まだ聴いていません…。

 松田道弘『チェスの楽しみ』を古本で入手。チェスの本も、手に入らなくなりがちなので確保してしまう性。その上、相手もいないのにチェスの対局時計なんか買ってしまった。

 以前の記事で書いた子どもと二人で長岡帰省した折、"いつもの酒屋"で『久保田 碧寿』を購入。震災後の出荷日を確認。封を切ったらまた報告します。『山古志』という名の酒も、支援を考えて購入。孝行にと思い、普段「千寿」しか飲んでいない父に『久保田 萬寿』を置いてきた。

bairin050308 先々週と先週、ひどい下痢。今年の風邪はお腹に来るという話だが、その関係か。葛湯の話は少し前の記事で既述。

 子どもがインフルエンザ。早期に手を打って、既にこの土曜で解決。それでも十日間は振りまわされたか。

 おかげで今週の平日昼間、以前の記事で触れた梅林の様子を見に通りがかることができました。数年のうちに道路開発でなくなってしまう梅林です。写真を貼っておきます。へたくそですけど。

 ワープロソフトのアウトライン機能については、別に後続記事を起こしたのでご覧ください。

 ゆうきまさみ『機動警察パトレイバー』小学館文庫については既に紹介済み。

 「モモちゃんとアカネちゃんの本」講談社文庫版5冊揃いをついに入手!シリーズ全6巻あるところ、NDL-OPACでは講談社文庫版では第5巻『アカネちゃんとお客さんのパパ』までしか確認できなかった。第6巻『アカネちゃんのなみだの海』は講談社文庫版は刊行されなかったと判断。

 ほかにも、自分の方でも医者に行って些事に疲れたり、友達と絶交寸前にまでいって反省したり(奇跡的に仲直りできました)…と、生きているといろいろあるなあ、やっぱり。

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2005.06.10

2005年春追想〜本のこと。

※6月中旬以降公開。6/10以前から書きかけていた。

  • 松谷みよ子「モモちゃんとアカネちゃんの本」講談社青い鳥文庫

 全6巻を子どもが寝る前に読み聞かせ。小さな挿絵しか入っていない青い鳥文庫版の朗読でも、わからないなりにわかるところやリズム感を楽しんでいる様子。3歳児に読んでやっていると言うと驚かれるが、そんなもんなのか?喜んで聞いているぞ。
 母親の不安感を描いたエピソードが第3巻『モモちゃんとアカネちゃん』後半から多くなり、読んでいて親の側が戸惑う。実際の対象年齢である小学生でも難しいかもしれない。子どもの頃の自分は、わかったような気がしていただけだったと思う。

 全4冊。注文していた本が来た。村上勉の絵は魅力だが、佐藤さとるの文が期待はずれ。まあ、コロボックルシリーズのイラスト集という位置づけで納得しよう。造本はしっかりしているし。
 内容は、「トネリコノヒコ」の「トコちゃん」の四季、という感じ。トコちゃんは本編でも活躍してなかったかな。
 子どもには、「モモちゃんとアカネちゃんの本」が終わったら、このシリーズ本編を読んでやろうかと思っているが…モモちゃんシリーズと違って長編だから、うまくいくかどうか。

 注文していた新版が来た。各ブログでも話題になっていた。学生時代に論じたことがあったので、語りたいことは多いが、機会があれば項を改める。6/12現在『チビクロさんぽ』と関連書籍を読んでいる。
 自分のことでいえば、親しんだ旧版は実家でとっておいてくれてあって、帰省時に確保してきた。差別的と言われようがごめんなさい、僕はこの本、好きです。岩波版は第2話が付いていて、今回それも併せて復刻されなかったのは残念。

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2005.06.11

2005春追想〜読書のこと、斎藤孝『読書力』

※6月中旬以降公開。6/10以前から書きかけていた。

 通勤電車の中で読めるようになった。
 一年近く前は心理的に余裕がなかった。痛勤電車に座れても脳がイライラして寝ることもかなわず。
 最近は寝過ごすことが多いくらい、脳をリラックスさせられる。
 それが混雑した中でも読書までできるようになってきた。だんだん集中、コントロールもできるようになってきていることのしるし。

 5月にまず読んだのが、斎藤孝『読書力』岩波新書,2002
 読書が人間にとってどのような意味をもっているか、どんな技術か、改めて確かめることのできる本であった。文章が読みやすく分けてまとめられており、各項が短い。この本全体はその説得の積み重ねである。
 よい本だと思う。この本自体が、読みやすく、本を読むことの大切さをきちんと伝える本になっている。久しぶりに一冊、本を読んだなあという気にさせてくれてありがたかった。

 日本の国のため「読書は義務である」といった記述が見られるが、この本の文脈ではそんなに突飛な考えではない。その部分だけ採り上げられたら、著者も反発するのではないか。
 キリスト教圏である欧米がthe Bookの読解によって社会道徳が成り立っているのに比べ、日本という国は伝統的にbooks、多様な文物を民衆が読むことによって社会を成り立たせてきたのでは、と説く。欧米は聖書一冊の内容理解で済むから民衆に読む力は必ずしも必要なかった。教会で説教を聴いてもいいのである。日本では近世から戦後に至るまで、読む力が倫理や国力を底で支えてきたのだろう、読む力が崩壊しつつある現在、様々な形で危機が表れている、と言う。
 国会や文科省に「読書は義務である」と言われ乱暴な法律でも作られると反発したくもなる(gomameさんところのこの辺の記事とか。ただ、後続記事もよく読んでください)。しかしこの本は、なぜ読書が人間にとって必要か、そのためにはどんな具体的な訓練をしたらよいか、具体的な提言があるからよい本であると賞賛したくなる。

 穴のある「読み」かもしれないが、ひさしぶりの「まともな読書」復活の記念に、記す。

 斎藤孝氏は言うまでもなく、『声に出して読みたい日本語』で有名な著者。
 育児中の親には、NHK『にほんごであそぼ』の監修者としても有名。番組中で出てくるかるた、いつか商品化するとは思ってましたが、NHKのショップで見かけて買っちまいましたよ。

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