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November 2006

2006.11.06

目次:白田秀彰『インターネットの法と慣習』

※読了自体は『2ちゃんねるで学ぶ著作権』のあと。図書館で一緒に借りてきたんだけど、こっちは返却期限間際で慌てて読み切った。勢いで読めてしまう。でも、おもしろかったので購入。

インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門
白田秀彰
ソフトバンク新書, 2006.7


目次

 まえがき

第1章 法の根っこを考える
 そろそろ真面目に「法」について考えよう
 法と法則
 大陸法と英米法の考え方
 イングランド法についてちょっと補足

第2章 権利をしっかり知っておく
 自力救済と紛争解決
 名誉と自力救済、そして法
 知的財産権制度と封建制について
 権威と典礼

第3章 これからの法と社会を模索する
 政治的であることについて
 メンドウな事態とポリシー・ロンダリング

終章

 あとがき

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2006.11.07

目次:青木人志『「大岡裁き」の法意識』

※ずいぶん前から読んでは進まないでいた本。『インターネットの法と慣習』の前後に読了。併読すると興味深い。白田氏の著作は最先端の知的財産法制を扱っているようでいて、そもそもの法文化に遡って解説した本だし、青木氏の本著作は伝統的な「日本人の法意識」問題を扱っているようでいて、比較法文化論を真っ向から解説している。

「大岡裁き」の法意識 西洋法と日本人
青木人志
光文社新書, 2005.4

目次

序章 法文化改革の試みとしての司法制度改革
 司法制度第三の改革/法科大学院と裁判員制度の意味/法と「この国のかたち」/日本人の法意識は変わったか/自己と法を見つめなおす

第一章 穂積陳重の外見の変遷と日本法の歩み
 穂積陳重と明治法制史/大学南校貢進生のスナップ/激動の時代の司法エリートたち/法学の名門穂積一族/法律を愛した親子/マゲから蝶ネクタイへ/自信たっぷり西洋紳士への変身/現れる帝国主義と愛国心/西洋的な頭と日本的な心/イギリス留学の影響/ドイツ法学への転換/ようやく洋服が似合うように/日本法とともに歩んだ穂積

第二章 日本人は西洋法とどう向き合ってきたか
 西洋法継受のはじまり/「法律は開化に伴うて進む」/西洋列強への対抗心/不平等条約の影/四つの外国法/(1)フランス法の影響/フランス法を学んだ天才少年/ボアソナードの来日/草創期の法学教育/直訳された裁判所の名称/フランス法学の衰退/(2)イギリス法の影響/二つの法体系の対立/英語での法律教育/法典論争/(3)ドイツ法の影響/ドイツ人の作った法律草案/ドイツ流民法の誕生/混ざり合う諸影響/(4)アメリカ法の影響/日本国憲法とアメリカ法学の影響

第三章 西洋法の継受と法文化の葛藤
 法廷見取図の変遷と裁判観の歴史/三つの法廷図/弁護士のいないお白州裁判/お白州の構造と身分序列/断獄廷―弾正台から検事へ/法廷の近代化―当事者主義へ/市井の賑わいが残る外国法廷/法受容の三つの段階/八雲の観察した日本人の法意識/西洋法の日本語化/ずれる「権利」の意味/訳語が議論を枠づける/法と裁判の担い手の養成/混乱の第一回代言人試験/合格者数の変遷/拷問廃止のいきさつ/ゆがみの中の大人事改革/不継受と廃棄の法制史

第四章 日本人の法意識―大岡裁きと自己責任
 法律と文化を考えた学者たち/野田良之氏の議論―日本では法が好かれない/民族メンタリティの三つの型/「感情的/非行動的/反応が遅い」日本人?/川島武宜氏の議論―法的社会行動と法意識/研究者のメンタリティの違い/二つの「隣人訴訟」/(1)預けた息子の死をめぐる判決の事案(津地裁)/原告の主張/津地方裁判所(津地裁)の判断/新聞報道の姿勢と日本社会の特異な反応/法務省の見解/対照的な二人の訴訟代理人/カナダとの比較/(2)町内会の口げんか事件判決の事案(大阪地裁)/大阪地方裁判所(大阪地裁)の判断/新聞が報道した「大岡裁き」/日本人の法意識にしみついている大岡裁き/「三方一両損」的価値観/大岡越前の名裁き/裁判手数料と理想の裁判官/「ぞっとする」奉行所/大木雅夫氏の批判/村上淳一氏の反批判/費用説または機能不全説/予測可能性説/双方とも得をする和解のケース/交通事故賠償での損得勘定/アンケート調査による研究/法意識論・法文化論の現状と課題/フリードマンとコタレルの論争―「法文化」概念はそもそも有効か/自己変革から始める社会変革/「大岡裁き」から自己責任へ/「お客様の責任です」/自己責任と自己功績

終章 法とどう向き合うか
 西洋法が映し出すわたしたちの姿/西洋法の見落とされがちな側面/西洋法と日本文化

あとがき

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2006.11.08

感想:白田秀彰『インターネットの法と慣習』、青木人志『「大岡裁き」の法意識』

 …えーと、まずは標題の二著ではなくて。
 白田秀彰先生のページ「ご冗談でしょう、牧野先生」。牧野和夫 西村博之『2ちゃんねるで学ぶ著作権』へのコメントだが、かなり丹念に書いておられるのでご参考まで。
 検索してみたら、さらにこの「ご冗談でしょう、牧野先生」にコメント記事があった。下記記事より続く計4記事がそのようだ。あとで読むためにメモメモ。
 ナガブロ:ダウンロードの適法性

Kimyouna Ohokasabaki  さて、標題の二著について、感想。
 併読すると興味深い。

 白田秀彰『インターネットの法と慣習』は、最先端の知的財産法制を扱っているようでいて、そもそもの法文化に遡って解説した本。この著作では、「法学概論」の基本を再確認させていただいた。彼の知見の背景に、かなり古い時代の英米法の研究をされていたことが見え隠れする。
 青木人志『「大岡裁き」の法意識』は、伝統的な「日本人の法意識」問題を扱っているようでいて、彼の主戦場である比較法文化論を真っ向から解説している。外国法の継受史をさらっていただいた。

 両者とも、日本法の解釈学に入る前に読める学生は幸せだなあと思う。日本法の実定法解釈学に触れながら併せて読んでもためになるだろう。個々の日本法の実定法解釈学の外に視点を置いているので、「法が道具であり文化である」ことがよくわかる。
 白田氏著作の副題は「かなり奇妙な法学入門」、青木著作の標題は「大岡裁き」などと付いていて、一見ひねりが利き過ぎている。これがどうして、法学入門・法学概論の副読本にお勧めしたい。白田氏著作の目次には「そろそろ真面目に「法」について考えよう」、青木氏著作の目次にも「法とどう向き合うか」という項目がある。問題意識は重なっている。
 参考:ソフトバンクビジネス+IT:【かなり奇妙な法学教師・白田秀彰氏インタビュー第3回】様式としての「2ちゃんねる」!?
 ※↑から第1,2回に遡ることができる。

 内容については、読了後時間が経ってしまったので割愛。丹念に紹介するには読み直さなければならなくなるので。
 ただこの二著についてまず興味深い!と思ってしまったのは、白田氏著作の目次に続いて、どーんと著者近影が一ページ費やされていたこと。白田先生、蝶ネクタイの正装で、髭を生やして…まあ要するに、この時代の本にしては重厚、いかにもな著者近影。まえがきとあとがきがずいぶんと慇懃な文体なのも共に、狙っているように感じられる。
  印象に残ったのは、青木氏著作の第一章を思い起こしたからだった。第一章は、明治期の法継受の功労者・穂積陳重の写真の変遷をもってわかりやすい導入としている。日本人が洋装が似合うようになるまで如何に時代を経ねばならなかったか。
 そう、白田氏の近影には、穂積陳重を彷彿とさせられたのだった。著作がネット時代の最先端の法制を扱っているようでいながら、青木氏の著作に描かれた問題意識―「日本人の法意識」と「法文化の一般性」―の延長線上にあることを表しているように感じられたのである。

 青木氏著作の紹介記事をひとつ。
 うだうだぶつぶつ:青木人志『「大岡裁き」の法意識』のこと。

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2006.11.09

時代遅れに音楽を聴く(1)

※11/9の日付で書き始めたファイル。12/22にアップ。

 地方出身者の主観かもしれないが、現在の通勤ラッシュはきつい。
 独身時代は上京して初めてだったからなおさら。ラッシュとはこんなものだと慣れた今でも、今のルートは厳しい方に入っていると聞いている。
 それにしても、ラッシュ時不自然でも無理矢理にでもなんとかしてバランスをとらねばならない混雑の中、よくみなさんいろいろやっていると感心する。
 通勤電車の中で何をされているか観察すると、まあだいたい、寝ているか、携帯をいじっているか、音楽を聴いているか。モノを読んでいるのはその次くらいか。
 勉強に集中していたり、いかにも仕事をやっているぞという人には、もう頭が下がる(だいたいは遠方から座ってきている人だ)。新聞なんてのは初心者というか、混雑してくればすぐに無理になる。恐れ入るのは、吊革をつかみながら片手で図書館から借りてきたハードカバーを読んでいる人。それがけっこう目立って他にもいるんだから、ホントに恐れ入る路線だ。

 ところで先週から、ウォークマンを復活させた。
 共働きでの育児には通勤途上の携帯のショートメールでの情報交換が家族の大事なコミュニケーションになっているが、ひと区切りすればモバイルPCを開けることもする。文章を書いたり。仮想CD化した『新潮文庫の百冊』を読んだりもしてみるけれど、なぜだかとにかく、眠くなる今日この頃。疲れてんだなあと思っていた矢先、休日に片付けをしていたら、いつでも取り出せる引き出しにウォークマンを再発見。
 iPod全盛の昨今、わが家にはMDラジカセもない。当然のことながらカセットテープだ。
 しかし、高校の頃からのお付き合いのAIWA製のポータブルカセットプレイヤーは「ラジオ機能付レコーダー」である。親に買ってもらった大事なものだから、大学時代に何度も修理に出した。就職してから、同僚がSONYのウォークマン、やはりラジオ機能付のレコーダーを手放すというので、サブにと譲ってもらった。今使っているのはこのウォークマンである。

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2006.11.10

時代遅れに音楽を聴く(2)

※11/9の日付で書き始めたファイル。12/22にアップ。

 中学のときにNHK FMのエアチェックをするようになった。ラジオ基礎英語を聴くという理由で、ラジカセは買ってもらった。ミニコンポに近く、ダブルカセットデッキで簡易ながら編集機能が付いていた。まだCDもなく、連動機能があるレコードプレイヤーを後で付けた。
 このラジカセも独身時代までずっと一緒だった。ここに編集機能が付いていたおかげで、自分の好きな曲を集めたテープ編集をするようになった。
 テープもやけにたまったまま、捨てられない。小遣いが少なかったから図書館を使い、ラジオを使っていた(のち、レンタルCDも)。レコードやCDを買ったら、聴きこんだ後、選択編集しながらテープに落とすのが常だった。流していて気持ちいいテープを作るのが好きだったのだ。
 いま、ヘビーローテーションで聴いている数本のテープがあるが(オートリバースなんてもう懐かしい言葉の部類なんじゃないだろうか)、いずれもエアチェックとCDからのセレクションである。

 というわけで通勤中に聴いていて、「ああなるほどねえ」と久しぶりに自分の世界に浸る感触を楽しんでいる。他人がいないかのように振る舞うのは寂しい話ではあるが、これだけ人間が集中して気を遣い、身動きができなければ、生物としては当たり前だろう。自分の気持ちのいいものに包まれて、頭が空っぽになるのはいいものだ。
 以前通勤のことを考えて機材を揃えた。簡単なヘッドホンだが、たぶん音漏れはしていない。意外にも最大音量で聴いても耳がおかしくならない、通勤中にはちょうどよいくらい。本体の音量調整ダイヤルに加え、本来の付属ヘッドホンにも音量調整ボタンが付いていたモデルだからだと思う。耳から外してスピーカー代わりになるか試したが、大して音は聞こえてこない。
 車内で音漏れを起こしている人の近くになってしまうと、神経を疑うがそれにしても嫌に多くなった気がする。自分の世界に浸るのと配慮をすることとは両立できるだろう。何を聴いているのか、ヘッドホンに気を配る経済力すらないのか。iPodや携帯プレーヤーのメーカーの製造物責任を問いたくなるときもある。
 iPodのせいで、車内で音楽を聴く人が増えている印象があるが、おかげで配慮の届かない人もまた、増えているように感じる。
 ああ、このお姉さんもiPodに手を出さなければ周りに迷惑をかけなかっただろうに…というような人が増えた。

 テープ編集やエアチェックは、時間があったからできたことかもしれない。学生時代までに録ったテープが圧倒的で、就職してからのテープはやはり少ない。
 しかし、原因はたぶんそれだけではない。
 録音編集しやすい環境が安定していないこと―デッキがないことは大きい。自分が使っていたダブカセのコンポのような。
 Macユーザにしては、iTunesに手を出したのはかなり遅い方だ。未だにOS8.6がメインマシンで、パッチを当てたVer.1.1Jが動いている。それでも、Macでパソコン通信をしながら同じデスクトップにテレビを表示させる「マルチメディア」らしきことは導入当初からやっていた。MacでのテレビもCDも、独身時代の目覚まし代わりだった。
 しかし自分にとって、エアチェックしたりCDからテープ編集する―音楽を自分で楽しむ―ことは、パソコンですることではなかった。もちろんmp3形式が登場しなければiTunesはありえないのだが、iTunesがある今でも、自分はまだ移行できていない。Windowsノートには、iTunesの最新版が入っているのに。

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2006.11.12

時代遅れに音楽を聴く(3)

※11/9の日付で書き始めたファイル。12/22にアップ。

 iTunes移行に気が進まない理由は…。
 手許にあるCDを全部mp3化するにはHDDの容量が足りない気がするし、mp3化してもめんどくさいのは、曲目がネット上のデータベースに完全に整備されているわけではないので、入力し直さなければならないことが多い。手間がかかるのだったら、紙のカセットレーベルをきれいに整える方がよほど楽しかった。
 それと、アナログ音源とのスムーズな環境がないことだ。エアチェック→…→iTunesの作業工程を考えるとぞっとする。既存のカセットテープからのmp3化も、障害が高い気がしてならない。いろいろ情報は集めてはいるのだけれども。要するに家電化が充分に進んでいないということだ。変にPCが介在しないといけなくなっている。

 後者の原因については、昨年購入した3in1のビデオデッキに対しても同じことを感じている。HDD録画は簡単でいいのだけれど、実は「リムーバブルメディアに移す手間」を惜しむわけにいかないことに気が付いた。
 まず、他のデッキでの再生に必要なことだから。
 それに、HDDはクラッシュするものだし、また容量に限界はある。
 その上、デジタル媒体であるDVD-RWなどの保存媒体としての信頼性にはいい話を聞かない。結局大事なコンテンツは元のVHSテープを残しておかなければならないのではないかとバカな想像をめぐらしてすらいる。だから、一旦DVDに焼いたら、PCを経由して他のHDDにコピーを録る。そこまでしないと安定的な運用は望めないと思っている。
 デッキ内蔵のHDDに録画するコピーアットワンスのコンテンツなんて、どうすればいいんだろう。デジタル放送なんて糞っくらえだ。

 子どもが生まれたときに購入したminiDVテープのデジタルビデオカメラが故障したので、修理に出す前に最近の動向を調べた。
 テープ媒体に比べ、HDDやDVDはランダムアクセス・複製が容易なのではないかと期待したのだが…意に反してそうとも限らなかった。
 HDD録画の機種は全部で2時間くらいしか容量がない=録画したら即別媒体に転送するのが前提。DVD録画の機種はなんと30分しか録画できない。
 その上、両者とも、家電ビデオデッキとの相性はよいとは限らない。ビデオカメラ側にUSBでの接続しかないということは、PC上での動画処理を想定している。家電ビデオデッキには通例USBコネクタがないからだ。家電ビデオデッキとのオートダビング機能はむしろminiDVのデジタルビデオカメラの方が認識する、と店頭説明を受け、実際に試してみたらそのとおり。わが家に既にあるデジタルビデオカメラをIEEE1394コネクタで3in1ビデオデッキに繋いでみると、デッキ側で容易に操作ができた。即HDDにダビング。HDDorDVDデジタルビデオカメラだとこうはいかない。
 Macなら、初期のiDVDからビデオカメラ連携はできることなんだけどね。Firewire(IEEE1394)コネクタが用意されているから。Windowsマシンだと標準ではほとんどなくて、USB接続ってことは単純なファイルコピーしか考えられていないんだよなあ。デジカメの静止画程度。

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時代遅れに音楽を聴く(4)

※11/9の日付で書き始めたファイル。12/22にアップ。

 つまりまあ、音楽の世界も動画の世界も、却って単純でなくなってきている。
 PCは自分でコンテンツを加工するところまでできてしまうけれど、普通の人は曲の配列を編集して楽しむくらいだ。
 メインマシンのiTunesにも、そこそこmp3ファイルが溜まっているし、配列を編集してあったりもするのだけれども。かつてのテープ編集と同じようにはいかない。
 CDをじゃんじゃんmp3化しないと編集のおもしろさはないのだろうが、既述のとおり容量やらの障壁がある。その上、複数台それもプラットフォームの違うPCを並行して使っている状態、更に家庭内LANだけでなくモバイルノートもあるとくる。
 だからこそiPodなんだろう。PC一箇所のiTunesを母艦として、対応するiPod。実に個人的なメディアだ。カセットテープなら、テープを持ち運んでどのデッキでも再生できる。これと比べると何という不自由だろう。

 エアチェックとの連係機能を付けること。
 アナログからのダビングを簡単にすること。
 リムーバブルメディア化すること。

 これだけのことが家電的にできない今現在、混乱したままだ。
 mp3化したファイルの配列を編集して、CD-Rに焼くことは今では当たり前だけれど、そこから全然進んでいない気がする。CD-Rに焼けるからって何だってんだよ。昔パソコン雑誌に書いてあったみたいに、「これ、自分が編集したCDなんだけど…」って気になる人にプレゼントでもするのか?
 なんとかしてほしいよ、まったく…。

 便利になっているようで…自分の音楽環境は昔の方がよかった。
 このカセットテープのウォークマンは、おそらく最後期型。そして、上述のとおり、「ラジオ機能付レコーダー」だ。
 つまり、一台でFMも聴けるし、講演会等のクリップ録音もできる。当然、編集したテープを楽しむことも。
 聴いていると、ずいぶんと能動的に音楽に関わっていた感じがする。電車で聴いている今、そんな余裕がない自分にも気がつくのだが。
 今のデジタル家電は、どうなってるんだろうか?量販店で聞いてみようと思っていたのだけれど、時間が過ぎていってしまった。忙しいんだな…。どなたか。もっと便利になっていますよー、と教えてください。

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2006.11.24

目次:長谷部恭男『Interactive憲法』

Interactive憲法 The Life and Opinions of Proffessor B, the Constitutional Conversationist
長谷部恭男
有斐閣, 2006.9

目次

はしがき

第1章 陪審制の合憲性
 一般市民から無作為抽出される陪審員が裁判において事実認定を行い、その評決に裁判官が拘束される陪審制の合憲性について論ぜよ。

第2章 多数決の根拠とその限界
 多数決の根拠とその限界を述べよ。

第3章 「二重の基準論」の妥当性
 経済活動規制立法についても、精神活動規制立法と同様に厳格な違憲審査を行うべきだとの主張について論ぜよ。

第4章 外国人の人権
 外国人に対する人権保障と国民に対する人権保障の異同について述べよ。

第5章 全国民の代表
 日本国憲法43条1項にいう、両議院の議員が「全国民を代表する」とは何を意味するか。

第6章 議院内閣制
 議院内閣制、議会統治制および大統領制を区別する標識について論ぜよ。

第7章 権力分立原理
 権力分立原理の内容を説明せよ。

第8章 死刑制度
 死刑制度の合憲性について論ぜよ。

第9章 根本規範
 根本規範とは何か。

第10章 憲法と契約の異同
 憲法と契約の異同について論ぜよ。

第11章 外国人の公務就任権
 地方公務員に採用された在留外国人の管理職への昇任を一律に否定する制度の合憲性を論ぜよ。

第12章 憲法解釈方法論
 憲法解釈に関するさまざまな方法論を説明せよ。

第13章 制度の保障
 憲法による制度の保障と基本権の保障との異同について述べよ。

第14章 司法審査が守るべき政治過程
 司法審査によって守られるべき民主的政治過程とは何か。

第15章 表現活動の間接的・付随的規制
 表現活動に対する間接的・付随的契約の意義とその違憲審査基準について述べよ。

第16章 表立っていえない憲法解釈論
 表立って標榜できない憲法解釈論の例を挙げよ。

第17章 解散権の所在と条件
 内閣の解散権の所在と行使の条件について述べよ。

第18章 公共放送と受信料
 公共放送の存在意義について述べよ。

第19章 憲法学者はなぜ著作権を勉強する必要がないか?
 表現の自由と著作権の関係について述べよ。

第20章 経済規制立法の違憲審査基準
 経済規制立法の違憲審査基準に関する判例法理を説明せよ。

補論1 違憲の条件
 違憲の条件とは何か。

補論2 生命科学の発展と学問の自由
 憲法学は生命倫理について何を言いうるか。

事項索引(巻末)

主な登場人物
B……憲法担当の助教授。本書の主人公。
A……弁護士。Bとは大学の同級生。
C……霊媒師。Bとは大学で同期。
D……Bのゼミの学生。
E……行政法担当の教授。Bの父親。
F……ジャーナリスト。Bの大学の後輩。
G……刑法担当の助教授。Bの同僚。
H……Bのかつての指導教員(実は長谷部恭男)。

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2006.11.25

感想:長谷部恭男『Interactive憲法』(1)

The_life_and_opinions_of_proffessor_b  ※今週入手。現在楽しみながらつまみ読み中。

 まず、「はしがき」より。
 「本書は、雑誌『法学教室』で2004年4月号から2006年3月号にかけて連載された「Interactive憲法―B教授の生活と意見」をまとめたものです。各所で説明を補充するとともに、連載時には公表されなかった原稿を補論1および2として末尾に加えました。」

 連載時からこのブログに紹介記事を載せようと書きかけの草稿がある。それがまあ、時の経つのは早いことよ。連載が終わり、単行本になってしまったとは。この期間の自分の生産性のなさが情けない。
 本にまとめたときの副題は、表紙にも標題紙にも明記されておらず、奥付に英語で表記されているだけだが、もちろん、連載時の副題のとおり。
 一読すればわかるが、B教授は独身の女性で、本書各章はいろいろな登場人物との対話の形をとっている。これがまた、ユーモアたっぷり。
 たとえば第1章注1→「行政法に限らず、ユーモア感覚にすぐれた公法学者は絶滅寸前の希少生物であって、筆者もあまりお目にかかったことがない。」てな具合。
 学生向きの『法学教室』に連載していたために楽しく読める割には、けっこうレベルが高い。

 自分がこの連載が楽しみになったのは、ミーハーもいいところで、長谷部氏描くB教授の魅力と、連載第1回に新潟の日本酒の記述があったからかな…と思う。
 第1章は離婚した父親のEと懐石料理を前にして、こんな記述が。
・<冷やの「〆張鶴」を自分で注ぎながら>→注2「「〆張鶴」は新潟の酒。キレがよく、飲みはじめに向いている。」
・<冷やの「得月」を自分で注ぎながら>→注12「「得月」は新潟の酒。風味がやわらかく、和食によくあう。」
 そのくせ、第1章だけ読んでもサンスティーン『インターネットは民主主義の敵か』が注に出てくるし、モンテスキュー等々はもちろん、長谷部理論では欠かせないフィスやら、まー縦横無尽だこと。

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2006.11.26

感想:長谷部恭男『Interactive憲法』(2)

 なんだかんだで半分くらいの章は読んでしまったが、いくつかメモを。

・第3章 「二重の基準論」の妥当性
 井上達夫=長谷部恭男論争の整理と再々反論。やはり井上論争はおもしろいが、この連載の形で返していたとは!嬉しくなってしまった。

・p.53に「番外編 B教授に10の質問」。ほかにもp.97に番外編がある。

・第12章 憲法解釈方法論
 本章は注こそ本書の本筋だと言ってるがごとき、ぶっとんだ構成。

・第13章 制度の保障
 石川健治『自由と特権の距離―カール・シュミット「制度体保障」論・再考』の解説。
 自分が最初にこの連載に注目したのはそもそも、シュミットの制度的保障を調べていてのこと。勉強になりました。

・第16章 表立っていえない憲法解釈論
 Bの元指導教員H(実は、長谷部恭男)登場。長谷部恭男『憲法と平和を問いなおす』ちくま新書, 2004の宣伝と、結論部「穏和な平和主義」の解説だが…長谷部先生の元指導教員樋口陽一との対照も興味深い。

・第19章 憲法学者はなぜ著作権を勉強する必要がないか?
 H(長谷部恭男)再登場。Bが「憲法学ではなぜ表現の自由と著作権の関係について研究が乏しいか」という問題を抱えてきて…という話。オチとしては「憲法学者は著作権を勉強する必要がある」のだが、Bとの対話はなかなか読み応えがある。というか、対話になってない!なんだか論文を読んでる気分になった。要するに、憲法学者もけっこう勉強してるんじゃん、という印象。

◎補論1 違憲の条件
 この感想を書いたのもこの補論1のため。雑誌連載には未掲載ということは、これが初出のはず。
 注1と注2―中林暁生と蟻川恒正の提出した問題=精神的自由に対する積極的給付の問題に、長谷部恭男が回答を書いていた、ということは特筆に値する。

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