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2005.08.13

GHQ没収指定図書総目録関連文献紹介(9)―プランゲ文庫とそれを護り継いできた人びと : 1

 福島鋳郎「プランゲ文庫とそれを護り継いできた人びと―福島鋳郎氏に聞く―」(上)(下)『教育情報パック』No.763(2005.5.15) p.7, No.764(2005.6.1) p.7.

 プランゲ文庫については、サーチエンジンでひけばいろいろ出てくる。ここではとりあえず、国会図書館の資料案内を。lこのコレクションは他の図書館でも入手しているようだし、国会図書館より詳しい資料紹介はあちこちで見られる。
 今回のインタビュー記事が出たのは、次のような機会を捉えて。

 5月5日のこどもの日にあわせて、国立国会図書館はアメリカのメリーランド大学が所有するプランゲ文庫の日本語図書(7万1000冊)の整備を今秋から始めると発表した。当面は3年計画で児童書の約8000冊に着手して、…(中略)…来春からは順次公開されるのである。

 福島 …新聞と雑誌のマイクロ化は何とか終わって国会図書館に収まっているのですが、7万冊を超える図書類には日本側の資金の手当てが付かなかったのです。プランゲ文庫の蔵書の6割以上が、国会図書館にはないものです。したがって、待ちに待たれていた事業です。…

 記事自体は、編集部と福島鋳郎氏とのやりとりで構成されている。
 福島氏は、「戦後の雑誌の収集と研究」をしてこられた方で、「1970年代からプランゲ文庫の重要性と存亡の危機を訴えて」きたという。研究の過程でコレクションの重要性を"発見"、世に訴えていく形になったということだそうだ。
 記事中、福島氏は自身をこう語っている。「戦後雑誌の発掘・蒐集に十年来必死になっていて、昭和20-25年あたりの空白を埋めることは不可能だと思っていました。そのとき、メリーランド大学にそれらの資料があることを知ったのですから驚きました。…(中略)…知れば知るほどこれは戦後の日本出版文化のために、いや、それ以上に日本の戦後史のために必要不可欠の一級資料だと必死になりました」。かくして、「一介のサラリーマン」は最後は「退職をして行くことになったのです」。
 「しかしこうしたことは私だけではなく、初期のプランゲ文庫に関わりを持った人たちにはかなり犠牲を背負わされた人が多かったのです」。と、ほかにも努力を重ねた人々を紹介している。

 さて、この記事を採り上げたのは次回引用する福島氏の発言からである。
 検閲という制度について、近代憲法、民主主義の発想からすれば意外なものであった。憲法学を学んだ自分も意外な観点を提示された気がした。

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