「根性試しに作ってる。」余談
※前回の記事の続き、余談です。
しかし、なんでも作るよ。はココログナビなんかでは最初採り上げてなかったと思うんですよね。自分はガンダム系ニュースサイトと、週刊SPA!辺りで知りましたですよ。要は、アングラです。
「根性試しに作ってる。」と題された1/1スコープドッグの制作過程と、それだけでなく、この鍛造芸術家さんがほかにもやっておられること。それには当初から敬意を表したいと思って、なんだか嬉しくてときどき覗いていました。実際に完成できなくっても見ていて何か熱くなるものがありましたから。
自分は別に『装甲騎兵ボトムズ』のファンじゃないんです。熱烈なファンがいることは知っているし、ストーリーはざっとくらいしか知りませんが、あんまり中身のあるアニメじゃないというのが自分の評価です。あれは雰囲気に酔うアニメだろ、と。
だいたい、サンライズの著作権許諾も話題になっちゃったからあとから了承を得たもので。
それでも自分は、アニメやヲタク文化自体、「アンダーグラウンドな文化なればこそ、そこから醸成されて生まれてくるものもまたイイのだ。アングラはアングラとして」という考え方をもっています。模倣からオリジナリティが徐々に出てくる過程がいい。
でも、最近「なんでもつくるよ。」にガンガン入っているトラックバックやコメントに2ch風の「祭り」の臭いを感じてイヤーなものを感じます。『装甲騎兵ボトムズ』ってよかったよなー、という同年代の後ろ向きの肯きあいしか、そこにはないでしょう。所詮ボトムズヲタクが1/1AT見たい!って言ってるのって、この鍛造芸術家さんの志とはベクトルが違うんじゃないか。この1/1が原型にしたプラモデルを、大きくして塗装してやったって、彼らは満足するような気がする。
それに、これよりずっと前に完成している、『機動戦士Ζガンダム』の巨大模型がこんなふうに話題になるかというとねえ…。昔読んでいたSPA!は記事にしていたとは思うけれども。
だから、あのブログを本にしようっていう@niftyの魂胆ってのも…なんだかねじれたものを感じてしまうんですよね。
鍛造芸術家さんのプレゼンもうまいとは思いますが、それは彼が元々もっている志があって。その志とこの本の購読者の志向とは隔たりがある。
ヲタク文化をどう捉えているのかわかりませんが、顧客はサンライズの商売に乗せられてるだけだよな、と。たまたまボトムズDVD-BOXが出るんで、宣伝に使っている。鍛造芸術家さんもわかって使われている。購読者は単にボトムズが好きで買う。
だけどね、ココログブックスになっていいブログってほかにもっとあったんじゃないんですか?そんな送り手と受け手がズレまくっている、合致していても所詮ヲタク文化(商売!)を主題にしたものじゃなくてね。
そういうところが、節操のなさを感じますね。
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Comments
どうもトラバありがとうございました。
僕はkogoroさんのことはチンクタンクの頃から知っていましたので「おお!またあのバカがバカなこと始めたのか!!」とチェックしていました。
ですから僕にとって彼が作るものがボトムズでもなんでも良かったんです。
彼がこうして有名になっても、彼は変わりそうにないです。有名になるとかお金が稼げるとかメディアにのるとか、彼がモノを作る情熱をゆがめるほどの魅力はないでしょう。彼は作ることそのものが大好きなんですよ。
彼と話をしたでしょ? 彼はどこもひねた所の無い純朴な青年だったはずです。
だから僕は彼のまわりでいろんな思惑がグルグル回っていても気にしていません。彼自身がモノを作り続ける限り、何の心配も要らないと思いますよ。
Posted by: nomad | 2005.06.18 19:48