« 検索エンジンと図書館が提供する"コンテンツ" | Main | 以前の記事の追記について »

2005.01.31

古酒、「東力士 大吟醸秘蔵 五年」

 栃木県那須郡の島崎酒造の酒。300mlと小振りの瓶。
 金曜の晩、飲んだ。
 よく寝て土日の昼間の頭をすっきりさせようと思ったからだ。
 つまみになりそうな惣菜を用意、瓶ごとぬる燗にして飲んだ。

 さるデパ地下に新潟の酒を見に行ったとき、東力士の試飲をしていて、買ってき(てしまっ)たもの。
 こちらの酒販コーナーはものすごく力が入っている。変わった酒ばかりだ。男性と女性が担当されていて、彼らが選んでいるのだという。
 11月には、長岡のお福正宗が「当店限定」と書いてあったので聞いてみると、「これはひとつのタンクをまるまるウチだけで扱わせていただくことにさせていただきました」と来たからおそれ入る(そのときの「お福」はやっぱり買っ(てしまっ)て、こういう顛末になった。振り返ればよい縁だ)。そういうことってよくあるもんなんですか?酒販店の方々。
 毎週、週代わりで各酒造を採り上げて試飲・販売をしている。
 で、東力士にひっかかってしまった。

 東力士、「すっきりして飲みやすいでしょう」と店員さんはおっしゃるが。
 「自分は最初、実家のある新潟の酒ばっかり飲んでいて。そのうち"水みたいだな"と思うようになったんで、ほかの地域の地酒にも手を出し始めたんですけど…これはうーん」。すっきり、というにはなんだか切れ味が悪かった。
 ほかの東力士を試しているうち、にごりに当たる。絶品だった。なんだかすっきりしきれない味が、どっしりとした味わいになっている。しかし、にごりはさすがにしばらくの間とっておけない。すぐに飲む機会がなかった。
 立ち去る前に最後に、と思って試飲をお願いしたこの五年古酒。
 量が手頃だったこともあったが、即購入を決めた。
 熟成が味わいを深めているように感じた。

 自分が住む街には、古酒専門の飲み屋がある。
 近年の日本酒の古酒ブームがいつからかは知らないが、外に置いてある看板がいつも気になっている店に入って、初めて古酒を飲んだときは、驚いた。
 日本酒なのに、このまろやかさ、深み。それでいてこれは、まぎれもなく日本酒だ。「夏子の酒」にも二回ほど古酒のことばが出てくるが、確かに日本酒の可能性を感じさせる。
 この飲み屋、メニューの半分が古酒。日本にこんなに日本酒の古酒を造っているところがあることにも驚く。
 外で飲むことなど本当に年に数えるほどしかなくなったが、家人と機会があればこの店に行く。ほかに満足のいく日本酒、うまい料理を出してくれるところがないからでもあるが、こんな小さな街に古酒専門店なんて、だいそれている。
 口べただけど酒のことを訥々と語ってくれる親父さんと、なにかと話し相手になってくれる奥さま。数年前に新規開店するときに好きな方向で行こうと決めたそうだが、日本酒専門の居酒屋なのに明るい雰囲気、カウンター式というのもいい(寿司屋じゃないだろう)。ざっくばらんに話ができる店にしたかったそうだ。
 あまり宣伝されると困るといわれているが、頼むから潰れないでくれ、と思いながら、少ない機会ができたときは覗くようにしている。

 そんなわけで、古酒に親しみを覚えるようになってきたところに。
 酒販店で古酒を売っているのを意識して見たのは、この東力士が初めてである。

 いや、旨かったです。
 燗酒もむずかしいなあと思うけれども、冬は暖まるし、まろやかさがまた際だつようで。
 ちょうどいい量で、さっと寝ました。

|

« 検索エンジンと図書館が提供する"コンテンツ" | Main | 以前の記事の追記について »

日本酒」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 古酒、「東力士 大吟醸秘蔵 五年」:

« 検索エンジンと図書館が提供する"コンテンツ" | Main | 以前の記事の追記について »