« October 2004 | Main | December 2004 »

November 2004

2004.11.09

ぽざまんブログ、地震で大活躍

 地震があった。自分の出身が新潟なので、最近わさわさしていた。
 関連して、ぽざまんBLOGを紹介。

 「ぽざまん」とは元々、MacのPozerという人体3Dソフトを使ったマンガを掲載しているホームページ。大したものではないのだけど「一応18禁」。念のためホームページへの直接のリンクはしないでおく。今回紹介するのはその日記ブログの方。本家ホームページも見たい方はブログの方からとべるので、どうぞ(よろしければぜひぜひ)。
 ぽざまんの管理人さんが同じ県の出身とわかってからは親近感も沸くようになり(ホームページのみの時代からですよん)、ブログが始まってからはよく覗くようになっていた。ホームページ由来のおふざけ具合が好きで、例えばJoJo立ちのネタとかね。ここで紹介されているPoser仲間である全力HPの「ラジオJoJo体操第一フラッシュ」には大爆笑。

 で、地震である。
 ぽざまんブログの「華氏911」評を読んで、おや普段のオチャラケとは違う。ふうむなるほどなあと思っていたら。
 地震で大変身。
 管理人さんのご兄弟が小国町におられるのだが、この地域については地震直後からしばらくの間、きちんと整理された情報がなかった。
 そこで、ご当人は東京都内におられるにもかかわらず(ご自身の出身地でもない!)、Web上に散らばった草の根発の情報を集めてきて、小国町の地震関連情報としてまとめ、発信しておられたのだ。リンク先は最終版。小国町が自ら情報発信を始めるようになるまでの臨時措置となったが、小国町に親類縁者がいる遠方の人々には感謝されたにちがいない。地図なんかものすごくわかりやすい。

 自分も遠方でやきもきしていたが、現地入りして自分の目で実態を見聞したおかげで、いまは多少の余震でも安心できている。それまでは、本震直後の二日ほどは充分に連絡も取れなかったし、続く大きな余震を東京で感じたときには、頭痛と吐き気に悩まされたほどだ。あとで聞けば現地ではひどい揺れでも冷静だったというのに、「知らない」ということがいかに不安を煽るものか。
 マスコミはひどいところばかり映す上にそれがどんな位置付けなのか正確な情報を言わない。例えば道路が壊れた映像なら、それがどこなのか、通れるのか。ほかの道路の被害から見てどの程度のものなのか。彼らが現地入りして見知った範囲でもいいのだ。それどころか、同じ映像を繰り返し繰り返し流す。時間が経ってきたら追加情報と組み合わせるとかしろよなあ。役立たず…。
 さらに、マスコミは現地でひどい所業をしていたらしいという話もいくつか、現地発の書き込みがネット上では見つかる。真贋はご自身でご判断ください。例えばぽざまんブログではここ。直後に乗り込んだ某局レポーターの一人は学生時代の同級生だったり、他人事ではなかった。アイツ、性格悪いんだもの…。

 今年はブログ大隆盛の年だと思ったら、今回の地震で大活躍。
 阪神大震災のときもWebの効用が目立ったというが、今回は自分も、高校時代の同級生が立ち上げていた掲示板や、まちBBS等々で現地情報を得ることができた。ネットの力を改めて実感した。
 ぽざまんブログでのデジタルデバイドアナログデバイドの話も、うんうんとうなづきながら読んでいる。阪神大震災当時と比べれば今回は行政や公共交通機関のネットへの情報発信は格段に違っていただろう。不満も残るけどね。
 それにしても加茂市、どうなってたんでしょうねえ。ぽざまんブログの管理人さんの嘆息は、よくわかる気がしますよ。

| | Comments (2) | TrackBack (1)

2004.11.10

@niftyBOOKSってbk1なんだけど…。

 ココログナビでは最近、アフィリエイトやろうぜって特集組んでいる。
 @niftyがしくみとしてまずもってきたのが、自分のところのオンライン書店@niftyBOOKS(中身はbk1)と組み合わせるという「ココログアフィリエイト」。説明はこちら
 bk1.jpの開発に関係している方のブログ(smashmedia)にはこんな記事も出ている。


■@nifty、@niftyBOOKSとAmazon.co.jp対応の「ココログアフィリエイト」

 ココログアフィリエイトは、@niftyのオンライン書店「@niftyBOOKS」およびAmazon.co.jpの「Amazonアソシエイト・プログラム」に対応し、書籍に割り当てられたISBN(国際標準図書番号)を入力することでアフィリエイトリンクを作成できるサービス。利用できるアフィリエイトは現在のところ書籍のみで、Amazonアソシエイト・プログラムをココログアフィリエイトで利用する場合は、有料サービス「プロ」「プラス」のユーザーに限られる。
(中略)
今回のイチオシは@niftyBooksを使う場合はアフィリエイトの登録が不要、ということです。ココログの登録時に還元先はわかっているので、そのまま@niftyポイントでお支払できます。 あっちの場合は登録が必要なのでめんどくさいですよ。でもレポーティング機能はうちでは提供できないのでそこは負けてます。そのうちなんとかします。

blogとアフィリエイトは現時点ではまだまだ懐疑的なスタンスなのですが、それは今ぼくが見ている範囲のデータに基づいた意見であって、これだけ大規模な展開は初めてだから楽しみです。

 ISBNさえ入れてやれば表紙画像だのなんだのいちいち加工しないで自動的にできてしまうので、ココログから本のリンクを作る、という点では非常に便利なようだ。

 使ってみたいのだが…。ただねこれ、@niftyBOOKSとbk1ブリーダープログラムとの関係がよくわからないのでちょっと困っている
 これまでbk1から入っても決済は@niftyのしくみを利用してきたし、いま確認したら@niftyBOOKSで入って設定を見ても、bk1から入ったものと同じものが見えているみたいだ。ブリーダープログラムで貯めてきたbk1ポイントや、注文履歴が見える(というか、@niftyの決済を使ったんで双方のIDをリンクさせたんだな…便利は便利だけどさ、勝手にやられちゃっておもしろくはないなあ)。
 で、よくわかんないってのは、「ココログアフィリエイトを使うと@niftyポイントが貯まる」とあるんだけど、これってbk1ポイントとダブって付くんだろうか?。bk1ブリーダープログラムも似たような、要はアフィリエイトのしくみなわけだけど、ブリーダープログラム経由で表示させた同じ本のページと、@niftyBOOKS経由で表示させた同じ本のページは、URLが違っているんだよね。
 問い合わせてみるか。@niftyとbk1、どっちに聞くといいかしらん。bk1のカスタマーセンターの方がレスポンス早いんだけど…。ココログアフィリエイトの話だしなあ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.11.11

ココログアフィリエイトとbk1ブリーダープログラム

 は、別のサービスだそうです。
 bk1のサポートに電話して聞きました。@niftyのサポートに電話しなくてよかった気がする…。ややこしい。

 ココログアフィリエイトで@niftyBOOKSに入り、購入すれば@niftyポイントは付くが、bk1ポイントは付かない。@niftyポイントとbk1ポイントが重複することはない。bk1ポイントを付けたければ、ブリーダープログラムから入って購入するしかない。

 ブログからリンクさせるのにどこがいいかは、いまのところ条件を見て選ぶしかない。@niftyBOOKS、bk1、bk1.jpとある。
 統合を図っているところ。

 とりあえず、サイドバーにはさっそくココログアフィリエイトを使ってみることにしました(これまではbk1.jp)。ウチでは詳しい紹介を本文(エントリ)側でしているので、そこからのリンクはいまのところbk1ブリーダープログラムです。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

2004.11.12

今年の冬は新潟の酒を飲んでください。

余震の中、立ち上がる地場産業…「久保田」蔵元再興へ(Yahoo!ニュース)

 酒どころ越後のブランド地酒として、全国に数多くのファンを持つ「久保田」。その蔵元で、新潟県中越地震の直撃を受けた朝日酒造(越路町)が、中断していた酒の出荷を一部再開した。

(中略)

 前日の本震で、越路町は震度6弱を観測。昨年仕込んで出荷直前だった1万5000本の半分近くが、瓶が割れたり、ラベルが汚れたりして、出荷できなくなっていた。電気は6日間復旧せず、厳格な温度管理が必要なもろみは、「発酵しすぎて泡が吹き出していた」という。平沢修社長(56)は、「中途半端なものは出さない」と、9月から仕込んでいた酒については、すべての廃棄を決めた。一升瓶にして数十万本分だった。

 174年の歴史を持つ名門酒蔵の危機に、160人の社員は打ちひしがれた。しかし、本震から2日たったころから、「また『久保田』を飲みたい」という激励の手紙が全国のファンから届き始めた。電話が通じるようになると、ファクスも加わり、その数はゆうに100通を超えた。「ガンバレ」と毛筆で大書された手紙は、コピーして社内の各部署に配られ、社員を鼓舞した。

(後略)


 新潟を出て、学生時代。田舎の酒をもってきては故郷に思いを馳せた。
 就職のときに地元に帰れず東京に決まったとき、「冷蔵庫の中にふるさとはある」と心慰めた。

 本ブログでも以前紹介した朝日酒造の「久保田碧寿」は、そんな思い入れのある一本だ。
 だから、今回の地震で「久保田、壊滅的打撃」という報道が出たときは、なんだかショックだった。実家に帰ったとき、先のエントリでも書いた「いつものお店」に寄ることができたので、その酒販店さんと朝日酒造を支援する気持ちもあって(もちろん自分の分もほしかったのだが)、久保田の碧寿を数本確保してきた。
 その後、復活の報道を聞いて嬉しくなって、このエントリを書いている。
 まあ実家の親は「朝日酒造は優良企業だから大丈夫さぁ」と言っていたし、地元マスコミに勤める親戚のところにも朝日酒造から「万単位で瓶が割れたのは事実ですが、タンクは大丈夫でした」というFAXが入ったという話も聞いていたのだけれど。

 しかし、ほかの小さな蔵がどうなっているか。
 「久保田碧寿」の一本と「お福正宗」をそれぞれ、職場で酒を教えてもらった、もう退職された方お二人にお送りした。「今年の冬は新潟の酒を飲んでください」と手紙をつけて。新潟を贔屓にしてくださっているオバサマからは自分と実家を心配してくれる電話が届き、東北で元気にやっているオジサンからは自分と仲間で作ったという米と手紙が届いた。
 このお二方には確実に、「気持ち」が届いたという気がして、嬉しかった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.11.13

震災、思い出の風景は

 山古志出身の方のこんな生々しい報告がある。

たけぱんだな日々: 新潟中越地震 山古志から脱出してきた兄からの情報(個人的情報発信 7)

現地での実際の経緯は山兄Sによると以下の感じらしいです。

・虫亀地区は地震直後、他の地区につながる道がすべて寸断。
(埋まったのではなく、崩れてなくなったとのこと。)
・虫亀地区での家の全倒壊はなし。ただ、小屋の半壊はいくつもあった。
・実家、および山兄Sの自宅は崩壊を免れた。が、たぶんもう住めない。
(中略)
・山古志役場にあった震度計は8まで測れるが、それを振り切った状態で壊れていた。
・たけぱんだが見て育った景色はもうない。たぶん見たらショックを受けると思う。


 「見て育った景色はもうない。見たらショックを受けると思う」なんて…。
 地震で自分の実家のことだけで手一杯、あわただしく情報収集していた中で見つけた記述だったが、胸に迫るものがある。
 そうして自分の風景を、思い出す。

 蓬平温泉は本震当初、地区で火災があったが橋が落ちて消防車が入れず大変だったという報道があった。
 蓬平には高龍神社という地域に親しまれた神社がある。近隣市町村の小学校の運動会の応援歌には必ず出てくるようだ(こーりゅうじんじゃのかんぬしが〜おーみくじひいてーもうすには〜…)。元旦、近所の方に誘われてそのときだけお参りに行くのだが、近年エレベータがついたというほどの急階段がある。これも壊れて登れなくなっているそうだ。
 蓬平の温泉宿で有名な和泉屋は、家族で何度か訪れた。露天風呂にヒビが入ったというのだから、相当なものだ。温泉客も来ていたが皆で励ましあった、かつて廃業から復活したこともあるのだし2005年夏の復興に向けてがんばる、という女将の記事を読んだ。
 長岡のもうひとつの奥座敷、成願寺温泉が廃業を決めた(10/30)。軽登山で東山連峰を降りてくると、よく前を通った。あの風情、いつか訪れてみたかった。昔からそこにあるのが当たり前だと思っていたのに。
 悠久山は長岡市街に近く市民の憩いの森といった趣きで、個人的にも思い入れがある。その中心をなす蒼紫神社もひどい状態だと聞く。
 そして山古志の「牛の角突き」。一度しか見に行っていない。また行って、子どもに見せてやりたいものだと思っている。

 幸い、自分の実家は市街地の辺縁部だったこともあってライフラインの復旧は早かったし、余震対策、冬支度も進んでいる。しかし同じ長岡市でも市街地を離れた周辺農山間部が相当大変なようだ。実際に、倒壊した家屋や補修中の道路を見てきた。
 避難所生活とまでなると生活の基盤自体に至るまで破壊され尽くされているが、新潟の建物が雪害に耐えられるよう頑健な造りになっていたからといって、揺れれば屋内のモノは散乱する。
 同じように、企業の社屋、工場の中だって被害に遭う。自宅での生活だけが地震からの復興ではない。建物が大丈夫でも、企業としての活動が即大丈夫とは言えない。
 県外や県内にほかに拠点のあるところはまだいい。そのおかげでライフライン復旧や日用品の流通復帰がきわめて早期に回復したと言って過言ではない。しかし、中越地方に拠点を置いている地場産業は、自らの力で再建に向けて闘っていかねばならない。

 闘いはこれからだ。故郷よ!

【2004.11.14追記】
 Mac周辺機器専門店「セレクション越後屋」で、震災の様子を写真入りで紹介されていた。自分が帰省して見てきた光景もある…。驚いたのは、震災情報連絡掲示板が、これまたセンスよく設置されていた。
 昨秋ファン騒動のときに一度利用しただけだったのだが、気にはなっていた。ホームページに書かれた報告を見るとやはり同様に心配したお客さんがほかにもたくさんいたようだ。現在へこたれずに震災処分市開催中とのこと。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2004.11.14

香田証生氏の斬首動画と見ない自由

※この記事は元々次の記事とひとつの文章だったものを、長文だったので二つのトピックに分けたものです。併せてお読みください。(以上、2005.1.28追記)
---

 標題に掲げた前提となる事件の事実経過については、周知のこととして。
 動画公開後にWeb上では複製がばらまかれ、すぐに「見るべきだ」「見ないべきだ」と議論が戦わされるようになった。
 ここで挙げる論点は二つ。正直、つまらないと思う人もいるかもしれない。そんな誰でもが考えるようなことを書いておく。

 見たくない人が見ない自由。
 「うっかりクリックして見てしまった…吐きそう」という発言が見受けられる。
 リンク先が何であるかはきちんとわかるようにした方がよいし、あまりに誰でもが見られるようには軽々にリンクしない方がよい。あとは、見るならば自らの判断で。見たくないものを見ないようにする心構えは大事だということだ。
 どなたかが挙げられていたが、判断能力のない子どもが帰宅して一人でパソコンを立ち上げ、見てしまえるような状態にするのはまずい。これはそのとおりだと思う。同様の例として挙げられるのは、テレビ。テレビはスイッチを入れた瞬間に目に飛び込んでくる。だから、規制の対象になる。

 見たい人が見る自由。
 不思議なのは、Googleのイメージ検索。「香田」でも「証生」でも何もヒットしない。検索のしかたが悪いんだろうか。
 最近、職場で国立情報学研究所の方を招いて話を聞いたので、陪席させてもらった。Googleのような検索サービスと図書館事業とで競合する側面での生き残りを模索しているからだ。お招きしたK氏曰く、「GoogleもYahoo!も「上位に来れば適合率が高い」「カテゴリは重要なサイトが登録されている」という幻想、社会的信頼を植え付ける戦略が功を奏したにすぎない」という皮肉な見方をされておられた。
 インターネットはブラックボックスである。有限な資料を扱う図書館とは違う。だから、GoogleもYahoo!も、便宜的な、限界のある単なる道具として使われているわけだが、これだけ何もヒットしない、となると単なる道具というわけでなく「隠している」という意図的な操作があることが推測される(事情ご存知の方教えてください)。
 もちろん、イメージ検索では検索結果がサムネイル表示されてしまうので、先の「見たくないものを見ない自由」のために制限をかける理由がある。それが検索サービス提供会社の意思ならそれでいい。しかし、規制をかけているなら「かけている」とはっきりと言明すべきではないだろうか。それならそれで、それでも探したい人はほかの方策を探そうとすればよい。意思表示をしないのは、「検索サービス」として不誠実というか、欠陥である。

 香田さんの動画は、社会的な規範として一律に、見るべきだとも見せるべきではないとも言えない。事実として、流通するからである。見るかどうか決めるのは、決めるのは各自の判断だろう。各自が判断ができるような提示の仕方についてだけは、社会的な規範として論じられる必要はある。
 もちろんそのような自由を前提とした上で、この共同体に生きるそれぞれが、見た方がいいか・制限を加えるかべきかといった意見の交換はありうるし、議論の場があることをありがたいと思う。この共同体の中で生きて自分の考え方を鍛えるためにも、自分はそのような議論を欲する。

参考にしたサイト
自分は、「はてな」で11/3付検索結果をひとつひとつ見ていきました。

極東ブログ:香田証生さん殺害シーンを語ることの意味について
 この問題については、まずこちらの論評をご覧になった上で、ほかに行かれることをオススメします。文字で斬首の経過を書いた紹介もされていますので、概略がつかめます。コメントも読むと参考になります。

成城トランスカレッジ!:編集するモノ、されたモノ。
 2ch上の反応を整理していくつか貼り付けてあります。

一朗汰の日記:私の視点〜外国旅行と移動の自由
 自分はけっこうこういう視点、実は大事じゃないかと思います。うまく伝わらないかも知れませんが。「一般的自由」と言います。それが国家の保護をどのようにして受けるべきかは確かに難しい。

以下備忘。

夏のひこうき雲:死を見つめることの意味
 上記極東ブログの感想。

---【04.11.21.以下追記】---
夏のひこうき雲:香田さんの斬首動画を見ること、語ることの意味
 本記事につき、上記リンク先にてsummercontrailさんと対話。

夏のひこうき雲:みんな、香田さんの動画を探しすぎだよ……。
 summercontrailさんの後続記事。
---【04.11.21.以上追記】---

プレイノートの書きこぼし。:香田バースト、アゲイン。
 自分を含め今回の件でどんな検索語を使って徘徊しているかというひとつの例証。

ダメオタ官僚日記:遺体搬送費用は誰が負担すべきか
 悲しくなっちゃうんですけどね、法律論からするとどうなのかなあと考えてしまう自分もいます。

千年王国:テロ組織がネットに香田さん殺害の動画を流す
 まとめリンク集のひとつ。取り扱い要注意。



| | Comments (2) | TrackBack (1)

2004.11.15

見る自由と検索サービスの前提

 見る自由、見ない自由とそれにまつわる検索サービスという構図は、図書館でも同じことが言えると思う。前日のエントリを承けて、敷衍してみよう。
 それぞれの図書館がもつ社会的インパクト、役割によって、所蔵資料の利用制限はかけられうる。資料の管理をしている図書館側からすれば、「裁量がある」と言うだろう。「適正手続」まで用意するに違いない。
 しかし、その判断が妥当か否か、検索者の納得を得るためや議論をするためにも、利用制限の理由は提示すべきである。どのような選書方針か。利用制限の理由は。一般に図書館はこれを十分に明確に提示しているとは思えない。

 さらにしかし、いまの図書館では日常的にはこのような議論をする以前の状態だというのが実態だろう。
 図書館の目録がWebベースのOPAC(Online Public Access Catalog)となって、感覚的にはGoogle同様の検索窓に適当にタームを入れて検索できるようになって久しい。しかし、ヒットしないならヒットしない理由を、明示しないのはおかしい。単に茫漠としているだけ…そこに陥穽はある。
 図書館の目録は、明らかに有限の資料群(蔵書)から統御された規則に基づき人的な労力を投入して作成されたデータ群であり、有限の集合から検索するからこそ、(この検索語でのヒットは)「xx件」「なし」と意味のある「情報」が生成されるからだ。どのような規則でデータが作成され、どのような選書方針のもとに構成された集合なのか。それがわかるとわからないとでは、「情報」の意味が全然違ってくる。何という集合からどのようなルールにもとづいて取り出したかが判然としないのでは、ブラックボックス以外の何でもない。
 GoogleやYahoo!との根本的な違いは、有限な集合に丹念な統御を加えているというところにあるはずだが、当の図書館自体がOPACのヘルプをわかりにくいままにしている。どこにGoogleやYahoo!との違いがあるのか。その辺のしくみをわかりやすく説明しなければ、検索式を作るどころか「適当に」単語を入れておしまいといった現状では、何の違いもない。業界で言われている「情報リテラシー」「利用者教育」といった大仰なことば以前の、図書館のしくみそのものに関わる問題だろう。
 GoogleやYahoo!よりも、Amazonやbk1と比較するともっとわかりやすいかもしれない。実際あの単純な窓でも、「書評」が付いているゆえに、有効な検索ができることも多い。

 最後のネタは、図書館で働いている自分の実体験によるものです。amazonが、書誌情報しか掲載されていないOPACなんかよりも、役に立つことがあります。図書館の目録が提示すべきDBとしての整合性による有益さよりも、amazonならではのその付加価値において、単なるワケノワカランOPACより価値ある情報が得られる、と言いたいのです。
 驚いたのはamazon.comに付いている書評には、Research Libraryのための書評グループが付けているものがあって、こうしたものはかなり信頼性があると見ました。
 自分の職場では、目録規則に則って丹念に書誌情報を作成しています。しかし、それだけの検索のしくみ、資料群の見せ方がないと、Googleやamazonと比べても大して効果ないんじゃないか。経営資源を投入していることに対する社会的な説得力が、あるんだろうか。そんな疑問に毎日さらされながら仕事をしています。

【2005.1.28追記】
 前回の記事については、あまりにヒットが多くて気になっていた(2004.11.30の記事)。
 検索エンジンの使い方に対する疑問の論理は、当ブログ内での2005.1.212005.1.22の記事を、コメントまでご参照いただきたい。りんどうさんのおかげで、もう少し言いたいことがまとまっていると思う。
 また、当時私の拙い記事に反応いただいた「夏のひこうき雲」の記事でもさらにコメントをいただいた。感謝。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.11.16

動く山。子どもたちにささやかな気持ちを。

たけぱんだな日々: 新潟中越地震 現地報告16

今回の地震の規模がどれほど凄まじかったかは、その写真が物語っていた。
でも、「いや、行けば分かるがこんなもんじゃない。」と従弟を含め、その場にいた人達がみんな言っていた。
「お前、ショックを受けるよ。」といった山兄Sの言葉はそのとおりだった。

 以前紹介した山古志出身のたけぱんださんがまた現地報告を掲載。写真で示してもらうとその脅威が一端なりとも感じられる。
 長岡駅構内や市街からも見える長岡市営スキー場が亀裂だらけだという報道も聞いたけれど、相当なものだ。家屋倒壊や道路の亀裂ももちろん大変だが、それどころか…という感じだ。

たけぱんだな日々: 新潟中越地震 被災地でのクリスマスにむけて企画発足

 たけぱんださん上記企画中。まずは話をもっていってみているところみたい。
 自分は単にトラックバックしたりコメント書いたりしているだけで…。ボランティア行けなくてごめんなさい。
 もし自分のこのブログご覧になっている方がいたら、上記リンク辿って見に行ってみてください。

 たけぱんださん、倒れないでね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.11.21

悠久山・慈眼寺・図書館

 備忘3件。地震-地域-図書館関係。

 悠久山
 先週、蒼紫神社の状況を探した。そしたらズヴァリ、悠久山の被害状況を写真に写したページがあった。神社のまん前にご実家がある方だそうで。
 やはりひどい。
 ことばでは聞いてはいたけれど、目の当たりにするとショック。
 戊辰戦没者の碑まで転がってるなんて。
 売店はよくプールに行った小学生が帰りにジュースやアイスを買うところだったんだけど、営業再開してくれるんだろうか。コンビニになったりしたらさびしいなあ。

 中越地方の図書館員現地発ブログ
 ココログのトップに中越地震関連の更新リンクがある。昨夜なにげなくひとつをクリックしたら、長岡在住小千谷市内高校図書館司書の方の地震日記だった。現地発の図書館者の報告、見たかったんだ。以前からホームページはあったが、地震を機に始めたブログだそうだ。
 小千谷には自分も、遠くなってしまった縁があって、戊辰戦争で有名な慈眼寺の話など書いてあってありがたかった。小千谷市立図書館がそのそばにあることも知らなかったんだけれど、復旧に向けて精力的な様子が頼もしい。
 山古志や悠久山、小千谷は変わらず残っていた風景があったが、地震のために様変わりしてしまうんだろうなあ(慨嘆)。いま、生きている人がまずなにより大事なんだけどね。
 よくよく読むと、なんか見覚えがある。すぐ前の記事でも触れたたけぱんださんのところにもトラックバックがあって、巡回している図書館関係者の複数のブログにもリンクが貼ってあり、ホームページまで戻ると割と前に図書館員のホームページを探していて見たことのあるものだった…。
 世の中せまいんだか広いんだか。

 図書館界の関心
 10/28に所属サークル宛て自分が出した報告メールに、中越地方の図書館の状況を心配する記述がある。その部分を抜き出してみると。

 長岡市立中央図書館の情報はまだ確かめてないんですよね。ホームページは「復旧作業中」としか出てない。
 自分がこの道に入った一番のきっかけはあそこにこの分野の関係書がだいたいは入っていたからで。
 災害が起こると日本図書館協会がその地域の図書館の被災状況をとりまとめるんですが(本が落ちてきたり書棚倒れます)、いまはまだそれどころじゃないんだろうか。今週の図書館協会のメーリングリストには何もなし。
 知り合いの新潟県立図書館の職員にメールで問い合わせるしかないのか。疲れてるだろうに…。

 新潟県立図書館の知人には11/3に自身の様子を伺う機会があった(当人は新潟市の隣から通ってるので全然問題なし)。その折に県内の図書館の状況は県立で把握していて、ファイルをネットに出しているとわかった。

 この関係で、上記かんちゃんさんのブログからのリンクで興味深い記事に当たった。
 これまた巡回している図書館関係者ブログからリンクのあるところだった…。まあ、全部なんて見てられないんだけど。

愚智提衡而立治之至也: 「現場」を作るのは「人」でしょう

 日図協,日図研,図問研の公共図書館3団体に共通しているのは,どこも罹災地の会員の消息を全く伝えようとしていないことですね.そもそも,3団体ともに罹災地の会員に関する情報を集めようとした形跡が無い.
 こーゆう団体が「現場第一」を唱えても,信じられますか.「現場」って「人」が作り支えていくものであるはずなのに,そもそも各団体の生命線であるところの「人」の生命をいささか軽んじてはいませんか>>図書館業界団体のお偉方.

 11/6-7と図書館情報学会定例の研究集会が大阪方面であり、無理を押して参加。
 学会でもあるので、関心が低い印象だったのはしかたがないか。公式にはなにかしらコメントがあったみたいだが…。余裕がなくて、今回は知人と交流をしている場合でもなく、自分が必要ある発表しか聴かなかった。そんな自分の勝手な印象ですのでスミマセン。
 ブログを読んで、阪神大震災を経験した関西の図書館関係者でも関心低いのかしらんと考えてしまう。日図研は拠点向こうだし。かつて阪神大震災のとき、自分も充分な配慮ができなかったんだから、人のことは言えないが。
 でも、阪神のときはNiftyServeの図書館フォーラムでもすぐに情報交換されていたんだけどな。新潟の図書館が関西に比べると格段に知られていないせいもあるのか。

| | Comments (4) | TrackBack (1)

2004.11.24

アクセス解析、カウンターを入れてみました。

 11/21夜からアクセスカウンターとアクセス解析を入れました。
 忍者ツールズです。

 次の記事を参考にさせていただきました。
 自分でもできそうに書かれてあって、感謝しております。

the blues:経営学、投資サファリ: 無料アクセス解析の導入法

the blues:経営学、投資サファリ: 無料アクセスカウンターの導入法

 自分のところはココログの中でも無料のベーシックなんですが、有料にしなくてもホントいろいろできるみたいですね。
 自分でいじってみてやっとこさだんだんとわかってきました。
 格好いいなあと思っていたカウンターがfc2だってことも、設置してみてわかりました。

 そのうち、サイドバーにカウンターと検索窓を作れたらいいナア。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.11.27

アクセスカウンターをサイドバーに移設

 サイドバーにカウンターを移しました。
 次の記事を参考にさせていただきました。

海夕 〜かいゆう〜: ココログカウンター設置方法

 しかし、「ココログ Powered by TypePad」ってロゴ(バナー?)。
 上と下のスペースのバランスが悪くないですか。並べ方をいろいろ試すんですが、ほんと収まりが悪い。自分のページから跳べると便利なんで、置いておきたいんですけど…。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

ユーザーカテゴリ「新潟県中越地震」

此処録: 「新潟県中越地震」のカテゴリができました

 むいむい星人の寝言のしののめさんから再びTBでお知らせいただきました。「新潟中越地震」というカテゴリ名でココフラッシュにランクインしたそうです。

@nifty:ブログ(blog)サービス「ココログ」:ココフラッシュ: 新潟県中越地震

 此処録はココログのテクニックを集めているのでときどき寄らせていただいているのだが、先ほど検索機能を調べに徘徊していて、次のような記事を見つけた。

此処録: 【提案】ココフラッシュに新潟中越地震のカテゴリを作ろう

 すぐ上のリンクは冒頭引用記事の前日の記事で、「ユーザーカテゴリがココフラッシュに登録されるには」といった辺りを詳しく書いてある。同じカテゴリを10以上のココログが立てていればいいのだそうで、ココフラッシュに登録されたのが「新潟県中越地震」。ちなみに、過去の記事のカテゴリを変更してもココフラッシュには反映されないとか。
 典拠コントロールみたいなもんかな。あんまり記事ないけど、ウチも今後、地震に触れた記事のカテゴリは「新潟県中越地震」にしておきます。

 しかし、前にも書いたけど、きょうもつんどく中ココログ版を見つけたのはココログナビトップページの右側に出ていたココフラッシュだったと思うんだが…きょうもつんどく中ココログ板のカテゴリは「新潟県中越地震」じゃないんだよね。どうなってんだろう。

【04.12.4追記】
 後続記事を書いた。こちら

| | Comments (4) | TrackBack (0)

2004.11.28

JSLIS2004秋季大会

 先日参加した日本図書館情報学会研究大会(秋季)のことを書く。
 昨年に引き続き、自分が取り組んでいる課題と密接に関連する発表があったので、二本の発表のためだけに大阪まで行ってきた。
 二本のうち、より重要な発表は、池内淳氏「公立図書館における公共概念の両義性とその射影」である。

 これは、ある意味、もう本質的なところで言いたいことは言われてしまったかな…。むしろスマートに。第一印象としては、こんな感じ。
 それから思考がぐるぐるまわる。いやしかし、まだ自分のアプローチから補える部分があり、だからこそ補強できる。彼の業績を補強証拠として使うことで、むしろ自分のアプローチのオリジナリティを主張できる…と前向きに考えてみたり。そこから、自分の側でもつ独自の論理を追っているつもりが、やはり彼の論理に収斂するようでもあって落ち込んでみたり。
 浮き沈みが激しい。
 思考をことばにしてみることで落ち着くだろうか。まとめてみよう(何度も書き直しますんでよろしく)。
 なお、次の要約とコメントは筆者の個人的な理解にもとづくものですので、誤りがあるかもしれません。この記事の掲載自体含め、問題ありましたらご指摘ください。

 前置き。
 本当にすばらしい発表だったと自分は思っています。ドキドキしながら聞いていたのですけれども、感嘆、賛辞、拍手で心の中がいっぱいになりました(自分は勝手に、この研究は学会賞獲れるんじゃないかというくらいに思っています)。

 池内淳ホームページ
 home> profile> research activityの「学会発表」の項に次のリンクがある。
池内淳. "公立図書館における公共概念の両義性とその射影", 第52回日本図書館情報学会研究大会. (2004年11月6日)
 PowerPointプレゼンテーションが起動するはずらしいのだが、うまく動かない。複数の環境で試しているのだが…。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

「公立図書館における公共概念の両義性とその射影」要約

※修正が入ることがあります。

【方法】発表者は以前から、公立図書館を公共財モデルで説明しようとしてきた。

【背景】当初は行財政改革や民営化に対抗するために公共財モデルを援用していたと思われるが、近年は翻って、出版流通市場からの「公立図書館=貸本屋」批判に対応するために、市場との理論的な整合性に苦心されていた(うろ覚え)。今発表でその回答が、示されたと言ってよいだろう。

【本発表の構成】前提-経済学における図書館の一般モデル-二つの公共性についての検討-具体的な解決策

【概要】

○前提として、図書館一般を「設置母体の構成員が蔵書を共同で所有し利用するためのシステム」と定義づけてしまう(!)。

○図書館一般の財としての性格を、「クラブ財」と指摘した。この指摘は過去なされていても、本発表の文脈の中で位置付けていることが重要と考える。筆者が重要と考える理由は、「図書館はクラブ財である」との指摘には"「公共性」以前の「共同性」の観念が含まれている"と考えることができるためである。

・その位置付けとは、図書館を、市場-財政の機能から見て次の「財」の三つのレベルに配している。第一に、個々の資料を「私的財」と捉える(この点で出版流通と競合)。第二に、出版流通市場というフローから離れたストック機能としての「クラブ財」(図書館以外に貸本屋等も含む)。第三に、政府機能のひとつとして「公共財でありたい、また部分的に公共財である」公立図書館。図書館はクラブ財であり、公立図書館はそのままでは市場とぶつかりかねない「準公共財」である。

○マクロ経済学(財政学)の基本に立ち返り、「市場」のもつ公共性概念と「政府の果たすべき役割」としての公共性概念を確認。公共性概念は元来多義的であり、マクロ経済学で見出される上記二つの公共性概念もまた、元々別の公共性を指向する観念である。

・本発表を重要視する点として、「この二つの公共性概念は公立図書館と出版流通市場にのみ限られない、政府と市場の一般的な問題である」という認識が発表者にあること。例えば郵政事業など「公立図書館に限った話ではない」ということである。その上で公立図書館と出版流通の問題に具体的に還元しているゆえに、本発表の理論的一貫性と有効性がある。

・これまで観察されてきた二つの公共性の関係は、政府が半ば意図的に市場と衝突する場合と、市場と関係ない領域で政府の機能が成功してきたにすぎない場合に大別される。後者では幸いにして市場と衝突してこなかったためにたまたま「公共部門としての成功」を収めてきているが(衝突する市場がなく政府が補完すべき領域)、前者の図書館を充分に発達させた場合には、調整機能として公貸権等の制度が整備される必要がある。

○帰着する提案が、一貫した理論に裏付けられた上で、具体的な解決策を提示している。まず、公立図書館の公共財としては中途半端な「公共性」を、「公共財」の定義どおりに徹底させることによって、社会的に説得力あるきちんとした公共財に仕立て上げるべきだ、とする。その上でまた、市場の公共性と調整すべきところは個別具体的に整合的な解決策を検討すべき、としている。

【難点】

・図書館一般の性質をいきなり公共性につながるものとしてではなく、社会的な「共同性」に着目しているのはよい。しかし、あくまで財として見るのは、商品たり得る(=価格を計算し得る)個別の資料や資料群(蔵書)であり、貸出サービスに限った話題となっている。図書館の「共同性」の効果は物理的な資料(群)に限らない「情報」、貸出に限らない諸「サービス」等に展張した社会的機能にある(発表者自身は認識があると思われる)。評者はそこにこそ図書館ならではの注目すべき点があると考える(本発表は媒体に限ったことで理論的一貫性を維持している)。本発表の二つの公共性モデルだけでは、別に出版物、図書館に限らない類似財についての研究と同じである(だから、発表としては公立図書館の具体的解決策に議論を導いているのであるが)。

・マクロ経済学のモデルを用いているため、市場と政府の役割が「前提」になっている。ある意味では、功利主義モデル以外のなにものでもない。

・公共性の観念が(従来の経済学的)市場モデル・公共財モデルに依拠しているため、ほかの公共性観念に及んでいない。評者の考えでは、そのほかの公共性観念こそが、図書館の社会的正当化論拠としての「共同性」「公共性」をもたらしうるものである。

次の記事に続く。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

「公立図書館における公共概念の両義性とその射影」コメント

※修正が入ることがあります。

前の記事から続く。

【コメント】

 再度確認。
 本発表について筆者が注目する点は、以下の一般理論としての部分である。

・図書館の定義上「共同性」概念に注目したこと。
・物理的な資料・資料群と貸出に議論を限定したことで、(「公立図書館」に限らない)図書館一般の財の性質(共同性・公共性)に迫ることができたこと。
・関係する公共性概念として市場モデルと公共財モデルを提示したこと。

 以上を元に、続けて展開する結論部分―公共図書館の公共財としての可能性の提示及び出版流通との解決策の具体的な検討―については、構成としても一貫しており賛嘆するが、筆者の問題意識からは外れる。

 図書館一般の社会的正当化論拠としての「公共性」を検討するための筆者の提案は、次の二つである。

・図書館の本質が物理的な「蔵書」及び共同体による「共同所有・利用」にあることには異論がないが、それだけでは不十分である。図書館の社会的な正当性(効用)を考える上では、資料(群)から「言語・表現」「意味・情報」と共同性の問題に入り込む必要がある。
・憲法学には、「言論(表現)の自由市場」論がある。図書館の問題は経済的自由市場のレベルで語り終えてよいか。政府と財というよりも、設置母体と言論という観点から「市場」との関係を検討する余地がある。

 しかし…慶應のマクロ経済分析グループは、方法論上の疑問を感じないのだろうか。
 本発表のような「公共財」モデルによる分析は図書館の一般性に迫るものでありながら、政府の役割としての公立図書館と貸出サービスに議論を限定した途端、議論が矮小化する気がする。対政府、対市場とでの戦術の違いなのか。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

脱線気味の疑問〜政府の読書支援のありかた

 具体的に一例を。

 ずいぶん前に、著作権に詳しい知人に対して、図書館の市場補完機能(読み手の利益を保障する機能・零細な書き手の流通を保障する機能)について採り上げて議論したことがあります。ちなみに私は、著作権による図書館における複写の制約や、貸本屋批判に対しては昔から懐疑的でした(詳細略)。
 知人いわく、「だったら政府は、零細な書き手の本を買い上げて、読みたい人のところに無償供与したっていいでしょう。著作権法を無視するような風潮を正当化する議論はおかしいですよ」。知人は、図書館に勤めながら、図書館は個人の権利としての著作者の利益を侵害するほどの正当性はないと考えていました。

 図書館=公共財モデルは、出版流通市場と公立図書館の貸出サービスについて、双方の一致点を見いだせないかという検討をします。
 このようなマクロ経済学(財政学)の立場からは、知人が言う「市場に直接介入して、ある本を購入して供与」という選択肢は、どのように評価されるのでしょう。むしろ、共有及び無償利用によって著作者から苦情が来るのですから、一部毎に対価を支払うことで図書館よりも有効な活動ではないか。こう判断することもありえますよね。
 クラブ財であると単に定義するだけではなく、図書館のようなストック、共有の意義を模索する必要があると思われるのです。言ってみれば、市場補完機能として、政府はなぜ図書館という共同所有の形態を選択するのか。そこが、どう考えるべきかわからない(頭、悪いんでしょうね…)。

 実際、ブックスタートは個々の子どもに特定の本を与えるというしくみなわけです。
 図書館や子どもの読書をアピールする道具的な手段…というだけでなく、特定の本の著者に利益を与える行為、読み手に対して特定の本を推奨する行為という側面も同時にもっている。これを、ことさらに言うべきではないのか…。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2004.11.29

新潟を写真で見る

 ここ数日見つけてきたサイトの整理。順番は適当。
 しかし、年輩の方もお若い方もすごいです。こうやって目の当たりにすることができるんですから…。

新潟県中越地震の日記写真
 租税と経営の高野裕TMC's Home page内。以前採り上げたとおり、長岡市内在住、悠久山にご実家がある。蒼紫神社の様子に驚いたが、復旧の様子も採り上げられている。毎日更新。

地理の部屋と佐渡島
 長岡近辺にお住まい・勤務の地理の先生らしい。地理学者らしい観点からのコメントは新潟の風土を理解する上でも有用に思う。だいたい毎日更新。

Yahoo!フォトアルバム 被災地
 Good Day to Die:新潟県中越地震 被災地レポートから。現在埼玉県在住でご実家が小千谷市の川口より、つまり震源地にかなり近い辺りにあるという。写真はご親戚がお住まいの川口の様子を見に行ったときのものか。

マイフォト:新潟中越地震関連
 たけぱんだな日々内。以前採り上げたとおり、山古志出身の方。いまは埼玉在住でしたっけ?ご実家のみなさんの様子を見に行ってこられたときの写真を公開。

気まぐれ更新日記 新潟県中越地震ログ 2004/10/24〜10/29
 DML機関内。バイト先の蓬平温泉で地震にお遭いになった生々しい報告。高龍神社はどうなったのか…。ご実家は埼玉県、長岡工業高等専門学校の学生をやっておられる方。日記を追っていくと高専の写真がある(11/24)。高専は大変な状態で、長岡技科大で授業をやっていると耳にしたが、この方によると来年まで授業がないようだ。

新潟を紹介するblog
 新潟市発、タイトルどおりのブログ。

「新潟県中越地震」被災者支援チャリティー:@nifty
 11/30迄。写真は新潟県の風景画像。中條均紀写真集「古志の里」(左記リンクは山古志ふぁん倶楽部内の紹介ページ)が新潟の棚田ブームの火付け役だとは知りませんでした。

| | Comments (2) | TrackBack (2)

2004.11.30

カウンター1,000突破、アクセス解析を振り返る

 11/29朝6時過ぎ、カウンターが1000を越えました。11/21夜に設置してからですから、7日ちょっとですね。一日100〜150ヒットです。この辺で振り返ってみたいと思います。
 以前から関心はありましたが、このたびアクセス解析とカウンターを設置する直接の動機となったのは、11/14の記事です。これを承けたsummercontrailさんのブログ「夏のひこうき雲」に私が書き込んだコメントのとおり、元々は11/14と11/15の記事はひとつだった長文を分けたもので、主張の力点はあとの記事にあります。その後summercontrailさんの後続記事が11/18に出て、改めて自分のところのアクセス解析に関心が出てきました。

 実際、9割方が11/14の記事に関係することばで検索して来ておられました。
 アクセス解析で、直前のリンク元である「検索エンジンの検索結果」等を見るんですが、ことばの組み合わせによってはウチの記事がかなり上位に位置してしまうようで。また、検索結果をじっくりページを繰った末においでの方もいます。
 そして、一見の方が多い。
 日が経つにつれ、だんだんとほかの記事に関連することばで検索した結果でのヒットもあり、データ上でもリピーターが増え、滞在が長くなっていることがわかってきました。トラックバック先からおいでになる方も。

 ほかに、こんなことばでのヒットがありました。
 「部 編 章 論文」
 「maruman 時計」
 「新潟 地震 酒」
 「WaMCom」「slim60」「ビジネスバッグ」「bk1」「偏差値」「アクセスカウンター」
 どの記事もなにかしら、とりあえず見てみようかという気になるんでしょうかね。

 summercontrailさんの嘆きがわかる気がする反面(感情的にはやっぱりメゲますね)、冷静な振りをして「しょせん道具、データでしかない」と自分を欺瞞させようと努めている自分がいます。←偽悪的に書いてみました。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« October 2004 | Main | December 2004 »